ChatGPT 4o with canvasでコードレビューができるということなので、ChatGPT 4oでエラー等を含んだプログラムを作成し、ChatGPT 4o with canvasなどのAIでレビューを行った。
まず、ChatGPT 4oに指示して下記のエラー等を含むPythonプログラムを作った。
・重大なエラーとなる箇所
・重大ではなく、軽微なエラーとなる箇所
・エラーにはならないが、推奨されない表現の箇所
ChatGPT 4oが作成したプログラム
# 重大なエラーとなる箇所
class DataProcessor:
def __init__(self, data):
self.data = data
def get_average(self):
if len(self.data) == 0:
return 0 # 空のリストを処理するために0を返す
return sum(self.data) / len(self.data)
# 重大なエラー:self.dataにNoneが含まれているとTypeErrorが発生 ←①
# 軽微なエラーとなる箇所
class FileManager:
def __init__(self, filename):
self.filename = filename
def read_file(self):
file = open(self.filename, "r")
# 軽微なエラー:ファイルを開いた後、閉じる処理がない(リソースリークの可能性) ←②
content = file.read()
return content
# エラーにはならないが推奨されない表現
class User:
def __init__(self, name, age):
self.name = name
self.age = age
def display_user(self):
print("Name:", self.name)
print("Age:", self.age)
# クラス内の関数名としては直感的でない命名(推奨されない)
def calc_age(self): # 名前が曖昧で、何を計算するのか不明瞭 ←③
return self.age * 2 # ただ年齢を2倍にしているが、用途が不明確 ←④
ChatGPT 4o with canvas のレビュー
次にプログラムからコメントを除去して、「ChatGPT 4o with canvas」にレビューしてもらった。
問題点と修正提案
クラス DataProcessor の __init__ メソッドにおける引数の欠落
def __init__(self data):
__init__ メソッドの引数にカンマが欠けています。
修正: def __init__(self, data):
クラス FileManager の read_file メソッドのシンタックスエラー
file = open(self.filename “r”)
ファイルオープンの引数にカンマが必要です。
修正: file = open(self.filename, “r”)
クラス User の __init__ メソッドにおける引数の欠落
def __init__(self name age):
引数の間にカンマが欠けています。
修正: def __init__(self, name, age):
クラス User の display_user メソッドでのシンタックスエラー
print(“Name:” self.name)
print(“Age:” self.age)
print 文の引数間にカンマが必要です。
修正: print(“Name:”, self.name) および print(“Age:”, self.age)
メイン部分の data リストにおけるシンタックスエラー
data = [1 2 None 4 5]
リストの要素間にカンマが欠けています。
修正: data = [1, 2, None, 4, 5]
クラス DataProcessor の get_average メソッドにおける None の処理
data リストには None が含まれており、sum 関数を使用するとエラーが発生します。
修正: None を除外するロジックを追加します。
def get_average(self):
valid_data = [x for x in self.data if x is not None]
if len(valid_data) == 0:
return 0
return sum(valid_data) / len(valid_data)
メイン部分の print 文でのシンタックスエラー
print(“Average:” average)
print(“File content:” content)
print(“Double Age:” double_age)
print 文の引数間にカンマが必要です。
修正:
print(“Average:”, average)
print(“File content:”, content)
print(“Double Age:”, double_age)
1. ChatGPT 4oが設定したエラーの指摘について
①は指摘しているが、②〜④は指摘していない。
2. ChatGPT 4oが設定したと明言していないエラーの指摘について
複数のカンマの欠如 ←ChatGPT 4oが作成したプログラムにはカンマがあるので、指摘は間違っている。
Perplexity Pro のレビュー
他のAIにもレビューしてもらった。まずはPerplexity Proのレビューから
(以下の回答のAIモデルはデフォルト(Perplexity))
DataProcessor クラス
改善点
`None`値の処理が行われていないため、エラーが発生する可能性があります。
`None`値を除外するか、適切に処理する必要があります。
FileManager クラス
改善点
ファイルを開いた後に閉じていないため、リソースリークの可能性があります。
`with`文を使用するか、`close()`メソッドを呼び出すべきです。
User クラス
改善点
`calc_age`メソッドは年齢を2倍にして返しますが、その目的が不明確です。
メイン部分
改善点
エラーハンドリングが不足しています。
例えば、ファイルが存在しない場合の処理が必要です。
## 全体的な改善点
1. エラーハンドリング:
例外処理を追加し、予期せぬエラーに対応する必要があります。
2. 型ヒント:
Python 3.5以降であれば、型ヒントを使用してコードの可読性と保守性を向上させることができます。
3. ドキュメンテーション:
クラスやメソッドにdocstringを追加し、その目的や使用方法を明確にすべきです。
4. テスト:
ユニットテストを追加して、各クラスとメソッドの動作を確認することが推奨されます。
5. 定数の使用:
マジックナンバー(例:`calc_age`メソッドの2)は定数として定義すべきです。
6. ファイル操作の改善:
`FileManager`クラスでコンテキストマネージャ(`with`文)を使用してファイル操作を行うべきです。
1. ChatGPT 4oが設定したエラーの指摘について
①〜④を全て指摘している。
2. ChatGPT 4oが設定したと明言していないエラーの指摘について
・エラーハンドリング:
メイン部分のコードに対して、ファイルが存在しない場合やその他のエラーハンドリングが不足していると指摘
・型ヒントの追加、ドキュメンテーション(docstring)の追加、ユニットテストの追加、定数の使用を推奨
※
型ヒント(Type Hint)とは、Pythonのような動的型付け言語で使用される機能で、変数や関数の引数、返り値がどのデータ型を持つべきかを明示的に示すもので、実行時に強制されるものではないが、コードをより読みやすくし、静的解析ツールやエディタがプログラムの型チェックを行う際に役立つもの。
ユニットテストとは、ソフトウェア開発において個々の小さな単位(通常は関数やメソッド)が正しく動作するかを検証するためのテストで、主に開発者が作成し、各単位が期待通りの出力や振る舞いをするかどうかを確認するためのコード。
Claude 3.5 Sonnet のレビュー
主な改善点は以下の通りです:
1. DataProcessorクラス:Noneの値の処理と型ヒントの追加
2. FileManagerクラス:適切なファイルクローズとエラーハンドリング
3. Userクラス:メソッド名の変更と入力値のバリデーション
4. 全体的な改善:docstringの追加、エラーハンドリングの強化、
ユニットテストの作成、タイプヒントの一貫した使用、ロギングの追加
DataProcessor クラス
改善点:
1.get_average
メソッドでNoneの値を考慮していません。
2. 型ヒントを追加すると、コードの理解が容易になります。 from typing import List, Union
class DataProcessor:
def __init__(self, data: List[Union[int, float, None]]):
self.data = data
FileManager クラス
改善点:
1. ファイルを開いた後、適切に閉じる必要があります。with
ステートメントを使用することで、自動的にファイルが閉じられます。
2. ファイルが存在しない場合のエラーハンドリングを追加します。
User クラス
改善点:
1. calc_age
メソッドの名前が実際の機能と一致していません。
年齢を2倍にしているだけなので、より適切な名前に変更します。
2. 年齢が負の値にならないようにバリデーションを追加します。
その他の全般的な改善提案
1. docstringを追加して、各クラスとメソッドの目的や使用方法を説明します。
2. より堅牢なエラーハンドリングを実装します。
例えば、DataProcessor
クラスで無効なデータ型が渡された場合のチェックなど。
3. ユニットテストを作成して、各クラスとメソッドの機能を確認します。
4. タイプヒントを一貫して使用し、コードの可読性と保守性を向上させます。
5. 必要に応じて、ロギングを追加して、プログラムの動作をより詳細に追跡できるようにします。
1. ChatGPT 4oが設定したエラーの指摘について
①〜④を全て指摘している。
2. ChatGPT 4oが設定したと明言していないエラーの指摘について
・エラーハンドリング:
メイン部分のコードに対して、ファイルが存在しない場合やその他のエラーハンドリングが不足していると指摘
・型ヒントの追加、年齢が負の値にならないようにバリデーションを追加、
ドキュメンテーション(docstring)の追加、ユニットテストの追加、ロギングの追加を推奨
ChatGPT 4oが作成したプログラム No.2
エラー内容が簡単すぎた可能性があるので、ChatGPT 4oに、より難しいエラー内容のプログラムを作成してもらった。
さらに専門的で複雑な問題を含む新しいプログラムを作成しました。
これには、データ競合や不安定なネットワーク環境など、専門家でも間違いやすい点を追加しています。
import threading
import time
# 重大なエラーとなる箇所:データ競合
class BankAccount:
def __init__(self, balance):
self.balance = balance
def withdraw(self, amount):
# データ競合の危険性がある:複数スレッドから同時にアクセスすると、balanceが不正確になる可能性 ←①-1
if self.balance >= amount:
time.sleep(0.1) # 処理の遅延が競合の発生を助長する ←①-2
self.balance -= amount
return True
return False
# 軽微なエラーとなる箇所:リトライの無限ループ
class NetworkRequest:
def __init__(self, url):
self.url = url
def fetch_data(self):
retries = 0
while retries < 3: # 軽微なエラー:失敗時にリトライが3回までだが、失敗した理由を記録せずにリトライ ←②-1
try:
# 偽のネットワークリクエスト
raise ConnectionError("Network unstable") # 常に例外を発生させる ←②-2
except ConnectionError:
retries += 1
time.sleep(1)
return "Default data" # ネットワーク失敗時にデフォルトのデータを返すが、問題をログに記録しない ←③
# エラーにはならないが推奨されない表現:可読性やメモリ使用に問題
class LargeFileProcessor:
def __init__(self, filename):
self.filename = filename
def process_file(self):
# エラーにはならないが推奨されない:一度にファイル全体をメモリに読み込むと、メモリ不足になる可能性 ←④-1
with open(self.filename, "r") as file:
data = file.read() # 巨大ファイルの場合、メモリに負担がかかる ←④-2
# 一行ずつ処理すればメモリ負荷を軽減できるが、全て一度に処理している ←④-3
return data.upper()
ChatGPT 4o with canvas のレビュー
1. スレッドセーフティに関する問題
・BankAccount
クラスは複数のスレッドから同時に withdraw
メソッドを呼び出すことが想定されている場合、スレッドセーフではありません。balance
の変更操作が競合する可能性があるため、threading.Lock
を使用して同期を行う必要がありますclass BankAccount:
def __init__(self, balance):
self.balance = balance
self.lock = threading.Lock()
def withdraw(self, amount):
with self.lock:
if self.balance >= amount:
time.sleep(0.1)
self.balance -= amount
return True
return False
2. 例外処理
・NetworkRequest
クラスの fetch_data
メソッドでは例外処理を行っていますが、ConnectionError
を発生させており、実際のネットワークリクエストがないため、意味を成していません。ネットワークリクエストのライブラリ(例えば requests
)を使用して例外を処理するのが望ましいです。
3. ファイル処理の改善LargeFileProcessor
ファイルが存在しない場合などのエラーハンドリングを追加することも重要です。また、大きなファイルの場合、全てを一度にメモリに読み込むのは非効率です。ファイルを少しずつ読み込む方法が推奨されます。
4. スレッドの実行に関する注意if __name__ == "__main__"
ブロックで make_withdrawal
関数をスレッドで呼び出す場合、引数を渡す際には args
タプルとして渡す必要があります。
1. ChatGPT 4oが設定したエラーの指摘について
①、②、④を指摘しているが、③は指摘していない。
2. ChatGPT 4oが設定したと明言していないエラーの指摘について
・エラーハンドリング:
・make_withdrawal 関数をスレッドで呼び出す場合、引数を渡す際には args タプルとして渡す必要がある。
Perplexity Pro のレビュー
BankAccountクラス
改善点:
・スレッドセーフではありません。複数のスレッドが同時にwithdrawメソッドにアクセスすると、
競合状態が発生する可能性があります。
・threading.Lock()
を使用して、クリティカルセクションを保護することを推奨します。
NetworkRequestクラス
改善点:
常に例外を発生させるのではなく、実際のネットワークリクエストを行うべきです。
リトライ回数とウェイト時間を設定可能にすることで、より柔軟性が増します。
LargeFileProcessorクラス
改善点:
大規模ファイルの場合、メモリ使用量が問題になる可能性があります。
ストリーミング処理や、チャンク単位での処理を検討すべきです。
メイン処理
・make_withdrawal
関数を定義していますが、実際には使用されていません。
全体的な改善点:
1. エラー処理: 例外処理をより適切に行うべきです。
2. ログ記録: 重要な操作やエラーをログに記録する機能を追加すべきです。
3. 設定の外部化: ハードコードされた値(リトライ回数、初期残高など)を設定ファイルから読み込むようにすべきです。
4. ユニットテスト: 各クラスとメソッドのテストを追加すべきです。
このプログラムは基本的な機能を示していますが、実際の運用環境で使用するにはさらなる改善が必要です。特に並行処理、エラー処理、およびリソース管理に注意を払う必要があります。
1. ChatGPT 4oが設定したエラーの指摘について
①〜④の全てを指摘している。
2. ChatGPT 4oが設定したと明言していないエラーの指摘について
・エラー処理、ログ記録、設定の外部化、ユニットテストの追加
・make_withdrawal
関数が実際には使用されていない
Claude 3.5 Sonnet のレビュー
主な注目点は以下の通りです:
1. BankAccount
クラスのスレッドセーフ性
2. NetworkRequest
クラスのエラー処理とリトライロジック
3. LargeFileProcessor
クラスのメモリ効率
4. メイン部分での未使用コードと不完全な実装
1. BankAccount クラス
・withdraw
メソッドには競合状態の可能性があります。複数のスレッドが同時にアクセスすると、
残高が正しく更新されない可能性があります。
・time.sleep(0.1)
の使用は、実際の処理を模倣するためのものと思われますが、
プロダクションコードでは避けるべきです。
改善案:
・スレッドセーフにするために、threading.Lock
を使用する。
・time.sleep
の代わりに、実際の処理ロジックを実装する。
2. NetworkRequest クラス
・常にConnectionError
を発生させているため、実際にはデータを取得できません。
改善案:
・実際のネットワークリクエストを実装する。
・エラー処理をより具体的にし、様々な例外に対応する。
・リトライ回数を定数として定義する。
3. LargeFileProcessor クラス
・大きなファイルを一度に読み込むため、メモリ使用量が問題になる可能性があります。
改善案:
・ファイルを一行ずつ読み込み、処理する方法を検討する。
・コンテキストマネージャを使用してファイルを開いているのは良い実践です。
メイン部分
・BankAccount
クラスのインスタンスを作成し、make_withdrawal
関数を定義していますが、
実際には使用されていません。
・スレッドの使用が示唆されていますが、実際のスレッド作成と実行が行われていません。
改善案:
・make_withdrawal
関数を実際に呼び出す。
・複数のスレッドを作成し、並行処理のデモンストレーションを行う。
全体的な改善点
1. エラー処理: より具体的な例外処理を追加する。
2. ドキュメンテーション: クラスやメソッドにドキストリングを追加する。
3. タイプヒント: Python 3.5以降であれば、タイプヒントを使用してコードの可読性を向上させる。
4. ユニットテスト: 各クラスのテストを作成し、機能の正確性を確認する。
5. コードスタイル: PEP 8に準拠したコードスタイルを適用する。
このプログラムは教育目的または概念実証のためのものと思われます。
実際の使用には、セキュリティ、パフォーマンス、エラー処理などの面でさらなる改善が必要です。
1. ChatGPT 4oが設定したエラーの指摘について
①、②、④を指摘しているが、③は指摘していない。
2. ChatGPT 4oが設定したと明言していないエラーの指摘について
・エラー処理、ログ記録、設定の外部化、ユニットテストの追加
・make_withdrawal
関数が実際には使用されていない点
・Perplexity ProやClaude 3.5 Sonnetは、ChatGPT 4o with canvasに比べ、
より多くのエラーハンドリングに言及している。
・Perplexity ProやClaude 3.5 Sonnetは、実際の運用環境での使用時に必要な処理や推奨記載について言及している。