ChatGPTのタスク機能正式発表

ChatGPT 4oで新規のタスクが設定できなくなっていることを下記の記事で報告したが、タスク機能が正式発表され復活していたので紹介する。

ChatGPT 4oのチャット画面を開いたところ、下記の表示が行われ、「詳細を見る」をクリックすると、説明ページが表示された。(説明ページは日本語に翻訳している)

説明ページ

(追記 Mac版ChatGPTアプリでの新規タスク追加、Web版でのタスク一覧について)
2025年6月29日現在、私のMacでは新規タスクを設定するためのメニューは表示されていないので、プロンプト入力欄に、下図のように自然言語で、依頼するタスク内容を入力して設定する必要があった。設定すると、通知の許可を求められた。このチャット画面でタスクの一時停止も行えるように思われる。

また、Web版で「設定 → 通知 → タスク → タスクを管理する」を開いても、新規設定したはずの下図のタスクは、設定当初、表示されていなかったが、同日後刻、下図のタスクが一覧に現れ、更新できる状態となっていた。タスク機能は段階的にロールアウト中のために、メニューなどが、順次、追加されていくものと思われる。

現在のChatGPTアプリやWeb版のChatGPTの画面は、まだ、以下に紹介する説明ページの説明内容と同じになっていない可能性があるが、以下に説明ページを要約した内容を紹介しておく。

ChatGPTのスケジュールされたタスク

ChatGPT でスケジュールされたタスクを使用して作業を自動化でき、タスク機能は、現在、o3 と o4-mini でサポートされている。
例えば、ChatGPTに以下のタスクをスケジュール設定させることができる

  • 「毎日午後にAIのニュースについて説明してもらえますか?」
  • 「毎日私と一緒にフランス語を練習しましょう」
  • 「母の誕生日を思い出させてください」

<補足>

  • スケジュールされたタスクは、ChatGPT Web、iOS、Android、MacOS でサポートされており、Windows アプリでのタスク機能は、近日中にリリースされる予定。
  • タスクは、特定の時間 (1 回限りまたは定期的) または API 経由でトリガーできる。
  • タスクは、ユーザーが現在オンラインであるかどうかに関係なく実行される。
  • タスクが完了すると、ユーザーにプッシュ通知またはメールが送信される

タスクの設定

初めてタスクを設定する場合は、提案されたタスクのいずれかを選択するか、「Try your own」(独自のタスクを試す)をクリックしてスケジュールされたタスクを設定できる。

ChatGPTに依頼して新しいタスクを作成することもできる。
まず、画面上部のドロップダウンメニューからo3またはo4-miniを選択し、ChatGPTに「3月13日の母の誕生日をリマインドして」のようなタスクを作成するように依頼する。

ChatGPT にタスクを送信すると、次の確認が表示される。

モバイル アプリまたはデスクトップ アプリのいずれかで通知を無効または有効にする必要がある場合は、プッシュ通知、電子メール、またはその両方を含むChatGPT Web通知設定から行うことができる。

デスクトップ通知を有効にするには、ブラウザの設定を更新する必要がある場合があるので注意。必要な権限が有効になっていないことが検出された場合、会話に以下の通知が表示されます。

「許可」をクリックすると、ブラウザから必要な権限を有効にするよう通知が表示される場合がある。Chromeでは、以下の画面が表示されます。

iOSまたはAndroidでモバイルプッシュ通知を受信したい場合は、モバイルデバイスでo3やo4-miniを選択してスケジュールタスクを作成する。ChatGPTから通知の許可を求められるので、モバイル通知の許可を与えると、ChatGPT を使用するすべてのプラットフォームでタスク通知が配信される。

すべてのタスクを表示

スケジュールされたタスクは「設定」から​​直接表示および管理できる

  • 設定→通知を開く
  • タスク通知設定の横にある [タスクの管理]を選択すると、スケジュールされているすべてのタスクのリストが表示される。

個々のタスクから完全なタスクリストにアクセスすることもできる。チャットでタスクを表示しているときに、3つのドットメニューをクリックし、「タスクを管理」をクリックすると、完全なリストが開き、他のスケジュール済みタスクを管理できる。

タスクの編集

作成したタスクを編集または一時停止するには、チャット内のタスク上で直接 3 つのドット メニューをクリックし、「edit」または「Pause」を選択する。

タスクのスケジュールと通知を更新する

スケジュールされたすべてのタスクを表示および管理できる「タスク」ページは、現在ChatGPT Webでのみ利用できる。
モバイル アプリまたはデスクトップ アプリのいずれかで通知を無効にする必要がある場合は、 ChatGPT Webの「通知設定」から無効にすることができる。

ChatGPTの「タスク」ページからタスクを更新することもできる。スケジュールされたタスクを開くには、プロフィールアイコンをクリックし、ポップアップメニューの「タスク」をクリックし、更新したいタスクにマウスオーバーし、鉛筆アイコンをクリックして更新する。

3 つのドットのメニューをクリックして、このタスクを一時停止または削除することもできる。

鉛筆アイコンをクリックすると、タスクの名前、指示、スケジュール設定を更新できる。

また、タスクを作成した会話でスケジュールをフォローアップすることで、タスクのスケジュールを更新することもできる。

「カスタムスケジュール」を選択した場合は、タスクの会話へのリンクが提供され、スケジュールの手順に従うことができる。
(追記)
「カスタムスケジュール」については後述する。

タスクの使用制限

ChatGPT のタスクは o3 と o4-mini でサポートされているため、ChatGPT プランの使用制限がタスクにも適用される。
(o3 と o4-mini のモデルを選択できる有料プランでしかタスク機能を使えない)

ChatGPTでは、同時に実行できるタスクの上限は10件。この上限に達すると、既存のタスクを一時停止または削除するか、スケジュールされた時間内に完了しない限り、ChatGPTは新しいタスクを作成できなくなる。

次の機能とツールはタスクではサポートされていない。

  • 音声チャット
  • ファイルのアップロード
  • GPT

(追記)
GPT」については後述する。

説明ページの要約はここまで。
説明ページの内容について質問した。

タスク機能の説明文の中に「『カスタムスケジュール』を選択した場合は、タスクの会話へのリンクが提供され、スケジュールの手順に従うことができる。」という記載(もともとは英文)があったのですが、これはどうゆうことですか。

ChatGPT o4-miniの回答

  1. カスタムスケジュールの選択
    タスクを作成するときにスケジュールで「カスタム」を選ぶと、既定の「毎朝9時」などの固定パターンではなく、自由に繰り返し条件や時間を指定できます。
  2. タスクの会話へのリンク
    選択後、タスクは「どのチャット(会話)で実行するか」を記録し、そのチャットへの直接リンクを生成します。
    • 実行時間になったら、その会話スレッドに自動でリマインダーや結果を投稿します。
    • リンクをクリックすると、元の指示文ややり取りの文脈をすぐに確認できます。
  3. スケジュールの手順に従う
    生成されたリンク先の会話には「次回はこのルールで実行します」「編集するにはここを変更してください」などの手順が含まれており、ユーザーはそこで再設定や停止が行えます。

この仕組みにより、単なる時間指定ではなく「どの会話に」「どんな内容を」「いつ」届けるかを一元管理でき、あとから見返したり調整したりしやすくなります。

🌐 Sources

  1. youtube.com – How To Use ChatGPT Scheduled Tasks

説明ページの最後にQ&Aがあり、「スケジュールされたタスクはコンプライアンス API に含まれていますか?」という質問(もともとは英文)があったのですが、「コンプライアンス API 」とは何でしょうか。また、このことはどうゆうことを意味していますか。

ChatGPT o4-miniの回答

  1. コンプライアンス API とは
    OpenAI(または同様のプラットフォーム)が提供する「コンプライアンス API」は、生成・送信されるテキストやメッセージが利用規約や法令、ポリシーに適合しているかを自動でチェックするための仕組みです。違反コンテンツの検出や、利用制限に抵触しないようリアルタイムで検証を行います。
  2. 記載の意味
    「スケジュールされたタスクはコンプライアンス API に含まれていますか?」という文は、
    • 定期実行されるタスクによって自動送信されるメッセージや通知も、他のユーザー入力と同様にコンプライアンス API の対象になるのか
    • という点を確認するものです。 つまり、タスク機能で自動実行される内容も、ポリシーチェックや規約検証のプロセスを経て配信されるかどうかを問いかけています。

(追記)
この質問に対する回答は「はい」だった。

タスク機能の説明文の中に下記の記載があったのですが、「GPT」とは何を指しているのですか。

次の機能とツールはタスクではサポートされていない。
・音声チャット
・ファイルのアップロード
・GPT

ChatGPT o4-miniの回答

  1. GPTとは
    ChatGPTが提供する「GPT-4」や「カスタムGPT(ユーザーや開発者が作成・公開する特定用途向けのモデル)」など、会話エンジンそのものを指します。
  2. 意味合い
    タスク機能(スケジュールされたリマインダーや自動実行)では、以下のような「GPTエンジンを直接呼び出しての対話・処理」ができません。
    • ユーザーとリアルタイムに音声で対話する(音声チャット)ファイルをアップロードして解析するCustom GPTやGPT-4モデルをタスク実行時に動的に利用する
    つまり、タスクでは固定文面の送信のみが可能で、GPTエンジンによる追加の生成処理やプラグイン呼び出しは行えない、という制約を示しています。

タスク機能について下記の説明があったのですが、具体的にはどのように使えるということですか。実例を示してください。

タスクの会話へのリンク 
タスクは「どのチャット(会話)で実行するか」を記録し、そのチャットへの直接リンクを生成します。
実行時間になったら、その会話スレッドに自動でリマインダーや結果を投稿します。
リンクをクリックすると、元の指示文ややり取りの文脈をすぐに確認できます。

スケジュールの手順に従う
 生成されたリンク先の会話には「次回はこのルールで実行します」「編集するにはここを変更してください」などの手順が含まれており、ユーザーはそこで再設定や停止が行えます。

この仕組みにより、単なる時間指定ではなく「どの会話に」「どんな内容を」「いつ」届けるかを一元管理でき、あとから見返したり調整したりしやすくなります。

ChatGPT o4-miniの回答

ChatGPT のタスク機能では、単に「何時に通知してほしい」と指定するだけでなく、そのタスクが「どの会話」に紐づくか、そして「次回以降どう編集・停止するか」まで含めて一元管理できます。以下、具体的な利用例を2つ挙げます。

例1:週次レポートのリマインダー

  1. 会話の開始
    あなた: 毎週月曜日の朝9時に「今週の営業レポートを作成してください」とリマインダーを設定してください。
  2. ChatGPT の応答
    了解しました!
    • タスク名:レポート作成リマインダー対象会話:このチャットスケジュール:毎週月曜日 09:00
    次回は 2025-07-07 09:00 にこの会話スレッドに通知します。 [スケジュールを編集] [タスクを停止]
  3. 実行タイミング
    • 2025年7月7日(月)09:00 になると──
      リマインダー:今週の営業レポートを作成してください
      (このメッセージは、当初の指示文と同じ会話スレッドに自動投稿されています)
  4. あとからの編集
    • メッセージ内の「スケジュールを編集」をクリックすると同じスレッドに、
次回の実行ルールをどう変更しますか?
1. 実行時間を変更する
2. 実行頻度を変更する
3. 停止する

のように手順が表示され、そのまま入力するだけで更新できます。

例2:月末の請求書チェック

  1. 会話の開始
    あなた: 毎月末日の午前10時に「請求書の最終チェックをお願いします」とリマインダーを設定してください。
  2. ChatGPT の応答
    承知しました!
    • タスク名:請求書チェック対象会話:このチャットスケジュール:毎月末日 10:00
    次回は 2025-06-30 10:00 にこの会話スレッドに通知します。 [スケジュールを編集] [タスクを停止]
  3. 実行タイミング
    • 2025年6月30日 10:00 に──
      リマインダー:請求書の最終チェックをお願いします
      元のやり取りがすぐ参照できるリンク付き
  4. あとからの停止
    • 会話内の「タスクを停止」を押すと、次回以降の実行がキャンセルされます。

この仕組みのメリット

  • 一貫した文脈管理
    リマインダーは常に「元のやり取り(指示文)」と同じスレッドに投稿されるので、背景や詳細を振り返りやすい。
  • 柔軟な編集
    タスクごとに編集リンクが用意され、「いつ」「どこで」「何を」再設定したいかをシンプルなステップで変更可能。
  • 複数タスクの一元管理
    各タスクに対して「対象会話」「スケジュール」「次回実行日時」「編集/停止リンク」が一覧管理されるので、漏れなく運用できます。

以上のように、ChatGPT のタスク機能を使うと、リマインドしたい内容を自然な会話の流れで登録し、そのまま通知・管理まで完結させられます。ぜひ一度お試しください!

最後に、タスク機能が新規に設定できなくなる前に設定したタスクが登録されているのかを確認した。

設定→通知を開き、タスク通知設定の横にある [タスクの管理]を選択すると、設定済みの2つのタスクの登録が残っていた。

スケジュールで「カスタム」を選ぶと、詳細な設定画面が表示された。

以前、ChatGPT 4oのタスク機能について紹介した記事で、Geminiの有料プランでは、iPhoneなどで「Scheduled actions」というタスク機能が使えることを紹介した。また、Claude(おそらく有料プラン)でもスケジュールされたタスク機能が使えるということだったので、ChatGPTのタスク機能の復活(正式発表)を待ち望んでいた。タスク機能は、無料プランでは選択できないモデル( o3と o4-miniモデル)でサポートされており、無料プランではタスク機能の作成・実行はできないとのことだった。

新規にタスクが登録できなくなる前に設定していたタスクでは、毎日、新しい内容が元のチャットに追加され、そのチャットへのリンクを含んだ電子メールが届いていたので、その通知が、タスクを設定したチャットにリンクされるという点は変わっていない。そのチャットでも、スケジュールなどを更新できるようになった点が新しい。

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