Evernoteの使いどころ

情報管理ツールとして、Notion や Obsidianがよく使われており、Evernoteから乗り換える事例が多くみられたが、この際、Evernoteの長所を整理し、使いどころを検討することにした。
具体的には、まず、GPT 5 ThinkingにEvernoteの長所をまとめてもらい、私見を追加してEvernoteの使いどころを検討する。

(注)本記事の内容は正確性を保証するものではない。

Evernoteの良いところをまとめたいと思います。案を作成してください

GPT 5 Thinking の回答(青字は加筆箇所)

要点

1. なんでも一箇所に集められる「万能インボックス」

  • 文字・画像・PDF・音声(文字起こしも同時に実行される)・手書き・名刺・Webページを一括キャプチャ

    (補足) 添付ファイル付き電子メールをEvernote専用メールアドレスに送ると、添付ファイルも文書内に保存される。
  • スマホからのメモ/写真スキャンが速い(自動トリミング・OCR)

2. 「あとから見つかる」検索力

  • Officeファイル、画像・PDF内文字のOCR検索(手書きも認識可)
     (OfficeファイルやPDFファイル内のテキストが検索対象となるのは有料プランのみ、ファイルサイズ制限あり)
  • ノートリンク・ブール検索・保存した検索で再利用が容易
  • タグ運用とノートブックの併用で、多面的に引き出せる

3. Webクリッパーの完成度

  • 記事の本文抽出・簡易化・全ページ保存など保存形式を選べる
  • クリップ時にタグ・保存先を指定 → 収集と整理が同時に完了

4. 整理より“文脈化”が得意

  • ノート内にノートリンクを貼って「私的Wikipedia」化
  • 目次ノート/ダッシュボードノートでプロジェクトのハブにできる
  • テンプレート機能で定型メモ(議事録・日報・研究ログ)を高速化

5. マルチデバイス&オフライン

  • PC/スマホ/タブレットで同じ作業感
  • 必要ノートブックをオフライン同期して現場でも使える

6. 情報の“再利用”に強い編集体験

  • リッチテキスト・チェックボックス・表・添付の混在に強い
  • PDFへ直接注釈(ハイライト/コメント)→ 読書メモ・論文メモ向き

7. タスクとノートが一体化

  • ノート内TODO、期限・リマインダー、進行メモとタスクを同居
  • 会議ノート=そのままアクションアイテムに落とし込める

8. 共有・コラボがシンプル

  • ノート/ノートブック単位で共有、閲覧権限を簡単付与
  • 共有リンクで外部とも手早く共有(最新版が常に参照点)

9. 受け取りチャネルが多い(集約ハブ化)

  • 専用メールアドレスに送る→自動でノート化、添付ファイルもノート内に保存される
  • スキャン→即OCR→検索対象、スマホ撮影の“紙データ化”が速い
  • Zapier等と連携してRSS/フォーム/日次ログを自動収集

10. 長期保管に向いた安定運用

  • ノートの作成・更新履歴、バージョン管理的に復元可能
  • 大量ノートでも検索で劣化しにくい(“置いておける”安心感)

使いどころ(具体例)

  • 研究・調査のスクラップブック:論文PDF+要点メモ+引用元リンク
  • 仕事の“根回し資料庫”:議事録→決定事項→次回アクションを連結
  • ライフログ:レシート・保証書・医療記録・家電取説の一元管理
  • ブログ執筆:ネタ箱→骨子テンプレ→完成稿への一連管理

要素別の“価値”早見表

要素何ができるユースケース
OCR検索画像/PDF/手書きも全文検索名刺・プリント・書籍引用の再発見
Webクリップ本文抽出/簡易化/全ページ保存記事の資料化・引用元の保存
ノートリンクノート同士の相互参照プロジェクトの知識ハブ構築
テンプレート定型フォーム化議事録・日報・レビュー
タスク期限/通知/チェックリスト会議→アクションの即時化
共有ノート/ブック共有・リンクチーム共有・外部レビュー

他ツール(Notion/Obsidian/OneNote)との“強みの住み分け表”を作ってください

GPT 5 Thinking の回答(私見を青文字で追記)

(注)Notionは使用していないため、Notionの詳細については私見を追記していない。

4ツール比較(強みの住み分け表・拡張)

観点EvernoteNotionObsidianOneNote
収集
(Web/紙/メール)
Webクリッパーの
精度は高い


スキャン→OCR→
検索まで一気通貫

専用メールで
自動ノート化

(添付ファイルも文書内に保存される)

不要な多くの広告を避けて記事のみを容易に収集できる
クリップ可

DBに直保存が強み

紙→OCRは工夫要
収集は拡張/スクリプトに依存

Markdown前提で軽量

プラグインを使えば記事のみを収集することは可能だが文字列を選択する作業が必要?

Obsidian WebClipperの精度は高く高速
画像貼付・手書きに強い

クリップは簡便
検索
(テキスト/OCR)
画像・PDF・手書きまで横断検索が得意

画像内の小さい文字まで検索可能
ページ/DB内は高速

添付の深いOCRは相対的に弱め
Markdown全文検索+プラグインで強化

添付OCRは工夫次第

画像内の文字を検索するにはプラグインが必要で、精度は未知数
テキスト検索良好

手書き/添付は構造に左右
情報構造(モデル)ノート/ノートブック+タグの
“引き出し”型
DB・リレーション・ビューで“設計可能”ローカルMarkdown+双方向リンク

知識グラフに最適
セクション/ページ階層

直感的
リンク・文脈化ノートリンクで“私的Wiki”

目次ノート運用簡単
リレーション・同期ブロックで強力内部リンク・
バックリンク・
グラフが強い


リンクで関連ノートを発見できる
ページ間リンク可

Wiki化は手作業寄り
編集体験リッチテキスト+PDF注釈・表・チェックリスト混在に強い

ノート内に画像・ファイルを配置でき、それらの説明文を混在させることができる
ブロック編集/DBビュー/テンプレが強力。Markdownで高速

コード/テキスト主体に快適
手書き・図形・貼り付けが快適

会議向き
テンプレ/フォーム定型ノート
テンプレ運用が簡単
テンプレ+DBプロパティで
業務フォーム化

設定が面倒に思える
テンプレ+スニペット

自動化プラグイン豊富
会議/授業向け定型が使いやすい
タスク管理ノート内TODO+
リマインド
タスクDB・ビュー切替・リレーションで強いMarkdownタスク+Dataview等で
柔軟集計


柔軟で分かりやすい
チェックボックス中心

軽量個人向け
自動化/連携メール投下・Zapier等で“収集ハブ”

連携機能が豊富、ショートカットにもアクションあり
API/外部連携が豊富、業務統合しやすいローカルスクリプト/プラグインで拡張性高いMicrosoft 365連携(Outlook/Teams) ◎
オフライン/所有権オフラインブック対応

保管はクラウド中心
基本クラウド

オフラインは限定的に可
ローカル主権
(プレーンMarkdown)

Git/フォルダ運用

iCloud運用で、iPhoneとMacでアクセス可能
クラウド/ローカル両対応

企業環境で安定

ローカルで使用中にDBが壊れたことあり

頻繁なバックアップは手動必要?
協働/共有ノート/ブック共有が手軽

外部リンクも簡単
同時編集・権限設計・WS運用が強力協働はGit/同期プラグインなど

“技術者向け”
社内共有・配布向き
長期保管/安心感大量ノートでも検索劣化しにくい

同期されるのが遅い時があるが目立った不具合なし
構造設計次第で資産化テキスト資産として長期可用

ロックイン小

資産が扱いやすく
バックアップも容易
組織導入の継続運用に向く
バックアップ要領定期ENEX/HTMLエクスポート+(必要に応じ)ノート履歴でロールバック

メール転送ログは別系で保全

自動化は外部ツール経由

非公式の外部ツールを使わなければ手動エクスポートが必要で処理時間が長い
ワークスペース全量エクスポート(MD/HTML/CSV)を週次で保存

APIで定期ダンプ→外部ストレージ保管が現実的
フォルダ=資産。Gitで日次コミット+Time Machine/クラウド同期の二段構えが定石

欠損時はコミットで即復元

バックアップ手段が多く、自動バックアップが容易
OneDrive/SharePointのバージョン履歴が基本

重要ノートはPDF/OneNoteパッケージで定期エクスポート
信頼性・故障率SaaS依存

一般に安定だがサービス障害/仕様変更リスクあり

エクスポート運用でロックイン緩和
(故障率公表値なし)

エクスポート処理時間が長い
大規模SaaSで稀に障害。エクスポート/APIダンプ前提ならリスク低減

企業プランで運用実績多数(公表値なし)
ローカル主権

故障は主に自PC/ストレージ側の問題

Git/多重バックアップで復元容易

同期プラグイン競合に留意

バックアップ要領が豊富
Microsoft 365基盤で安定

たまに同期トラブル

組織実績は豊富

バージョン履歴で巻き戻し可(公表値なし)

クラウド運用すべき

注:各社とも「故障率」の定量値は非公開です。上記は運用特性と一般的なリスク分布を踏まえた実務目線の評価です。

適材適所(クイックガイド)

  • Evernote資料スクラップ/レシート・取説/研究PDFの注釈、とにかく入れて後から探す”人。
    → 収集→OCR→検索が最短。ノート中心で迷わない。
  • Notion:案件管理・ナレッジベース・採用管理・CRM・コンテンツカレンダー。
    → DB×ビュー×リレーションで“業務システム化”。
  • Obsidian:調査・学習ログ・技術メモ・ブログ下書き・研究ノート。
    → 双方向リンクで知識が自然に“網”になる。Gitで履歴管理◎。
  • OneNote:会議の板書・手書きノート・授業メモ・社内共有。
    ペン入力&貼り付け自由度が高く、Microsoft環境に最適。

併用パターン(実例)

  1. 収集はEvernote → 設計・運用はNotion
  • Web/紙資料はEvernoteに自動集約(メール転送・クリップ)。
  • 週1回、必要情報だけNotionのDBへ整理して案件管理。
  1. 思考はObsidian → 公開はNotion/ブログ
  • 日々のリサーチ・下書きはObsidian(リンクで知識化)。
  • 完成稿やナレッジはNotion/WordPressへ出力。
  1. 会議はOneNote → 決定事項はEvernote/Notionへ
  • 当日の板書・図はOneNote。
  • 決定事項/アクションはEvernoteでリマインド、またはNotionのタスクDBに登録。

実務向け・推奨バックアップ実装例(最短レシピ)

  • Evernote:月1で全ノートENEX出力+重要ノートはHTML外部ディスクとクラウド両方に保管。
  • Notion:週1で全量エクスポート(MD/CSV)→日付フォルダに保存。月1でオフサイトへ二重化。
  • ObsidianGit日次コミットiCloud/Dropbox同期。週1でZIP化して外付けSSDへ。
  • OneNote自動はOneDriveのバージョン履歴に任せ、四半期ごとにPDF/パッケージで重要ノートを別保管。

EvernoteとObsidianを使っているが、Evernoteの使い方は、まさに「資料スクラップ/レシート・取説/Webページ、とにかく入れて後から探す」なので、タグ付けやフォルダ分類はほとんど行わず、自宅及び出先で、とりあえず放り込んでいる。文書内にファイルも保存し、検索対象にできるのはEvernoteだけでは?

私にとってのEvernoteの長所は下記の通り。使いどころはありそうなのでまだ使用継続予定。

取説、役所関係の書類などのPDFをポンポンと放り込み、紙は捨て、タイトルも付けないで検索対象にする

(補足)
PDF内の文字も検索対象にできるのはPersonal等のプランでのみ(Freeは対象外)、検索用に処理されるPDFは1ファイル最大 52MB(これを超えるPDFはインデックス化されない)、インデックス化(検索対象に組み込む処理)には少し時間がかかるという注意点あり。

Webクリッパーの精度は高く、不要な多くの広告を避けて記事のみを容易に収集できる
スキャン→OCR→検索まで一気通貫。書類をその場で取り込め、キーワード検索の対象とすることができる
・専用メールで添付ファイルも含めて取り込むことができ、文書内に添付ファイルも収納できる
・Zapier、IFTTT、ショートカットと連携可能で、IFTTTのトリガーやショートカットのアクションがある
・他ツールへのエクスポート手段がある

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