Mapifyに「複雑さ」という設定項目(下図の歯車アイコン)ができていたので、各粒度(簡潔、中程度、詳細)を比較してみた。
比較方法は、下記のYouTube動画のマインドマップを各粒度で作成しChatGPT 4oに分析させた。
タイトル 「o1 Pro Mode – ChatGPT Pro Full Analysis (plus o1 paper highlights)」16分43秒
(https://www.youtube.com/watch?v=AeMvOPkUwtQ)
各マップは下記の通り。
どの粒度でも消費クレジットは同じような値になり、今回の動画では、1クレジット/分程度、クレジットが消費された。
「詳細」でマップを作成し、そのマップから項目を間引いたり、複数の項目をまとめたりして「中程度」や「簡潔」のマップを作成しているのかもしれない。
各粒度のマップの項目の対応関係を調べた。
・詳細と中程度の対応関係は比較的合っているようだが、簡潔の00:25の項目は、他の粒度の対応項目の時間と合わない。
簡潔のタイムスタンプの信頼性低い?
(簡潔の00:25の項目で、詳細や中程度の01:25以降の項目に対応する項目がある)
・詳細のマップから削除されなかった項目は重要な項目ということなので、簡潔の項目を確認した方が重要な点を確認できるのかもしれない。
ChatGPT 4oからは様々な分析・比較方法が提案された。下記にそれらの方法の結果を示す。
特徴分析
1. 各粒度の特徴
- 詳細
- 動画の情報が最も細かく分割され、内容が包括的に記述されています。
- トピックに関する具体的なキーワードや項目が複数記載されており、完全な理解を目指す際に有用です。
- 情報量が多いため、視覚的な負担が大きい可能性があります。
- 中程度
- 詳細の内容を抽象化してまとめたものです。
- 重要な部分だけがピックアップされており、要点が簡潔に示されています。
- 「詳細」と「簡潔」の中間的な情報密度で、効率的に情報を把握するためのバランスが取れています。
- 簡潔
- 内容を最小限に要約したものです。
- 動画の主なテーマや重要なトピックだけが取り上げられています。
- 情報が簡潔で視覚的負担が少ない一方、補足的な情報が不足している可能性があります。
2. 具体例による比較
以下は「00:00」の内容に関する比較です。
- 詳細: 「00:00 イントロダクションと料金体系」「00:00 OpenAIの新リリース」など、内容が複数の項目に分けられています。
- 中程度: 「00:00 01と01 Proの概要」「00:00 リリースと価格設定」として、関連項目が統合されています。
- 簡潔: 「00:00 01と01 Proの概要」「00:00 新モデルの発表と価格」として、さらに凝縮されています。
3. 活用シーン
- 詳細は深い分析やプレゼン準備に向いています。
- 中程度は内容理解と意思決定のバランスを重視する場面で有効です。
- 簡潔は時間が限られている場合や、概要だけを知りたい場合に適しています。
項目数比較
- 「詳細」の情報項目数: 45項目
- 「中程度」の情報項目数: 37項目
- 「詳細」と比較して、情報の削減率: 17.8%
- 「簡潔」の情報項目数: 34項目
- 「詳細」と比較して、情報の削減率: 24.4%
「中程度」と「簡潔」の違いも考慮すると、「簡潔」ではさらに7%程度の情報が削減されています。
これにより、粒度ごとの要約の程度が明確に分かります。
削除された項目の分析
「詳細」から削減されているトピックは以下の通りです。「中程度」や「簡潔」で省略された内容が具体的に示されています。
「詳細」から削減されたトピック(共通)
- 時間の具体的なトピック
- 00:00 OpenAIの新リリース
- 00:27 料金とアクセスの詳細
- 01:25 公式ベンチマークの結果
- 03:00 独自ベンチマークの結果
- 05:00 システムカードのハイライト
- 12:00 セーフティと倫理的考察
- 16:38 視聴者へのメッセージ
- 具体的な性能や課題
- 01 Proの月額料金(200ドルまたは200ポンド)
- 01 Proモードが期待を下回る理由
- 01と01 Proの画像解析能力や数学的性能
- GPT 4.5のリリースが期待される詳細
- 倫理やセーフティに関する考察
- モデルの操作的行動の可能性
- 12:00 セーフティと倫理的考察
- サム・アルトマンによるモデルの主張
- 将来の展望
- 今後のアップデートやリリースの可能性
- 49ページにわたるシステムカードのハイライト
削減された内容の特徴
- 「中程度」では、複数のトピックが統合され、具体的な事例や細部が省略されています。
- 「簡潔」では、重要な結論や主題のみが残され、周辺情報がほぼ完全に削除されています。
各粒度間で、同じトピックがどのように言い換えられているかを比較
以下は「詳細」「中程度」「簡潔」の間で同じトピックがどのように言い換えられているかの比較です。
例をいくつか挙げて具体的に説明します。
1. タイトルに関するトピック
- 詳細: 「タイトル OpenAIの新モデル01と01 Proのリリース」
- 中程度: 「タイトル OpenAIの新モデル01と01 Proの評価」
- 簡潔: 「タイトル OpenAIの新モデル01と01 Proの評価」
- 言い換え: 「リリース」から「評価」に変更され、具体的な行動から抽象的な評価に焦点を移しています。
2. イントロダクションと料金体系
- 詳細: 「00:00 イントロダクションと料金体系」
- 中程度: 「00:00 01と01 Proの概要」
- 簡潔: 「00:00 01と01 Proの概要」
- 言い換え: 「イントロダクションと料金体系」という具体的な説明が「概要」に統合されています。
3. リリースと価格設定
- 詳細: 「00:00 OpenAIの新リリース」
- 中程度: 「00:00 リリースと価格設定」
- 簡潔: 「00:00 新モデルの発表と価格」
- 言い換え: 「リリース」という言葉は保持されていますが、「価格設定」から「新モデルの発表」という簡潔な表現に変更されています。
4. 新モデルの特徴
- 詳細: 「OpenAIが新モデル01と01 Proをリリース」
- 中程度: 「OpenAIが01と01 Proモードをリリース」
- 簡潔: 「OpenAIが01と01 Proモードをリリース」
- 言い換え: 「新モデル」という表現が簡略化され、具体的なモードに焦点が移っています。
5. サム・アルトマンの発言
- 詳細: 「Sam Altmanが世界で最も賢いモデルと主張」
- 中程度: (削除)
- 簡潔: (削除)
- 言い換え: このトピックは「中程度」や「簡潔」では完全に削除され、要約の際に重要度が低いと判断された可能性があります。
結論
- 「詳細」では具体的かつ分かりやすい記述が多く、背景情報を含めて網羅的に記載されています。
- 「中程度」では主要なポイントを抽出し、表現を簡素化することで、主題を明確にしています。
- 「簡潔」ではさらに簡略化し、余分な背景情報や補足的な説明を省略しています。
(参考)
ChatGPTからは下記の分析方法も紹介されたが、結果の活用方法がよく分からないので実施していない。
1. 話題の時間範囲分析
各話題がどのくらいの時間を占めているかを把握することで、動画内の内容配分を分析できます。
2. 階層ごとの情報密度
「詳細」「中程度」「簡潔」のそれぞれにおいて、時間帯ごとに提供されている情報の密度を比較します。
3. 話題の出現頻度
各トピックが複数の時間帯で繰り返し言及されている場合、その話題の重要性が高いと考えられます。
4. 動画内のトピック構造の視覚化
時間順に沿った動画の内容を可視化することで、トピックの流れを直感的に理解できる。
5. 動画内容の要約効率の評価
「詳細」「中程度」「簡潔」で、それぞれどの程度の情報が要約されているかを定量的に評価します。
中程度や簡潔のマップで重要な項目を選び、選んだ項目のうち、詳細まで知りたい項目について、詳細のマップのタイムスタンプで動画内容を確認するという方法が、長い動画では特に効率的なのかもしれない。
(2つのマップ分のクレジットを消費するが)