WithingsをHome Assistantに統合すると何ができるか

※本記事は2026年7月時点の情報をもとにしています。Home AssistantやWithingsの仕様変更により、利用できる項目や設定手順が変わる可能性があります。

(注)本記事の内容は正確性を保証するものではない。

(2026年7月25日 追記)YouTube動画を追加しました。 https://youtu.be/V1VXN1BrCk0

目次

はじめに

Home Assistantの「デバイスとサービス」を確認していると、Withingsを設定できるという案内が自動的に表示されました。
私は以前、WithingsのWi-Fi体重計「WBS-01」を使っていました。しかし、現在は体重計を収納しており、しばらく測定していません。

そのため、最初は次のように考えました。

使っていない体重計が、なぜ新しいデバイスとして検出されたのだろう。

その案内を辿っていくと、Home AssistantとWithingsクラウドを連携するための設定画面(下図)が表示されました。

Withings統合を使うと、体重や体脂肪率だけでなく、使用するWithings機器によっては筋肉量、睡眠、活動量、心拍数などをHome Assistantへ取り込めます。

今回は、Withings統合が自動的に表示された理由と、Home Assistantへ健康データを取り込むことで何ができるのかを整理します。

Home AssistantにWithingsが表示された

ChatGPT-5.6 Solに質問し、表示された理由などを調査した。

添付画像(上図)について説明してください

Home Assistantに表示されたWithingsの設定画面(上図)には、次の入力欄がありました。

  • OAuthクライアントID
  • OAuthクライアントシークレット

これは、Wi-Fiのパスワードや体重計の機器番号を入力する画面ではありません。
Home AssistantがWithingsクラウドへアクセスするために使用する、アプリケーション資格情報の入力画面です。

Home AssistantのWithings統合は、体重計と直接通信するのではなく、WithingsのクラウドAPIから健康データを取得します。
統合にはWithingsアカウント、Withingsアプリ、アプリに登録済みのWithings機器、開発者アカウントで発行したClient IDとSecretが必要です。(Home Assistant)

したがって、この画面が表示された時点では、次のことはまだ行われていません。

  • Withingsアカウントへのログイン
  • 健康データへのアクセス許可
  • 体重データの取得
  • 体重計の登録

「Withingsを設定できる可能性がある」とHome Assistantが案内している段階です。

使っていない体重計が検出された理由

Home AssistantのWithings統合には、ネットワーク上の機器をもとに統合を提案するDHCP検出設定が含まれています。

現在の統合ファイルでは、次の文字から始まるMACアドレスがWithings機器の候補として登録されています。

00:24:E4
A4:7E:FA

Home Assistantがこれらに一致するネットワーク機器を認識すると、Withings統合を設定できるという案内が表示される可能性があります。(GitHub)

ただし、今回の表示だけでは、収納しているWBS-01が実際に通信したとまでは判断できません。

Home AssistantのDHCP検出では、通常のDHCP通信だけでなく、ARPや名前解決、ルーター統合のデバイストラッカーなどから見つかった機器もDHCPブラウザーに表示されます。(Home Assistant)

考えられるのは、次のような状況です。

可能性内容
体重計が一時的に起動した電池が入ったままで、移動や荷重などによって短時間通信した
ルーターが機器情報を保持していた過去に接続した体重計の情報をルーター統合が報告した
別のWithings機器があった同じメーカーの別製品が該当するMACアドレスを使用していた
誤検出だったMACアドレスのメーカー範囲だけを見て統合が提案された

詳しく確認する場合は、Home Assistantで次の画面を開きます。

設定
→ システム
→ ネットワーク
→ DHCPブラウザー

ここで、Withingsとして認識された機器のMACアドレスやIPアドレスを確認できます。

Home AssistantのHCPブラウザーやルーターのDHCPの記録を確認したが、Withings機器のMACアドレスは確認できなかったので、急にWithings統合を設定できるという案内が表示された理由は不明。あとはスマホにインストールされ、ログイン状態となっていたWithingsアプリが関係している可能性ぐらいしか心当たりがない。

また、ChatGPTで調べた結果、「Home Assistant Core 2026.7.2では、上記のどちらかで始まるMACアドレスを見つけると、Withings機器の可能性があると判断します。」とのことであり、最近、2026.7.2のアップデートがあったので、これが関係している可能性があると考えている。


WithingsとHome Assistantの連携構成

Withings統合の基本構成は次のとおりです。

Withingsの健康機器
        ↓
Withingsアプリ・クラウド
        ↓
Home AssistantのWithings統合
        ↓
センサー・履歴・ダッシュボード・自動化

Home Assistantと体重計が、家庭内LANだけで直接通信するわけではありません。

体重計や血圧計などがWithingsクラウドへ送ったデータを、Home AssistantがクラウドAPI経由で取得します。
Home Assistant公式ページでは、この統合は「Cloud Push」に分類されています。(Home Assistant)

そのため、次の環境が必要です。

  • Withings機器がWithingsアカウントへ同期できること
  • Home Assistantからインターネットへ接続できること
  • Withingsのクラウドサービスが利用できること

完全なローカル連携ではない点には注意が必要です。

Home AssistantとWithingsクラウドを連携するための設定画面の指示に従って、withingsのサイトにログインし、OAuthクライアントIDなどを取得し、HOME Assistanの統合を作成したところ、下図のように登録された。体重計の登録内容が、まだ残っているようだった。


Home Assistantへ取り込めるデータ

Home AssistantのWithings統合は、体重計だけのための統合ではありません。

使用しているWithings製品やアカウント内のデータに応じて、体組成、活動、睡眠、血圧などを取り込めます。

私が所有している体重計(WBS-01)は初期世代の機種であるため、後述するように、得られる情報は体重、BMI、脂肪量に限られている。

主な対応データ

分野Home Assistantで扱える主な情報
体重・体組成体重、脂肪量、除脂肪量、体脂肪率、筋肉量、骨量
水分・脂肪分布体水分量、細胞内水分、細胞外水分、内臓脂肪
部位別体組成左右の腕、左右の脚、胴体の脂肪量・筋肉量など
心臓・血管心拍数、最高血圧、最低血圧、SpO₂、脈波速度、血管年齢
体温体温、皮膚温度など
活動歩数、距離、活動時間、消費カロリー、上昇高度
睡眠深い睡眠、浅い睡眠、REM睡眠、睡眠スコア、呼吸数、いびき
運動運動の種類、時間、距離、消費カロリー
目標目標体重、歩数目標、睡眠目標
機器情報バッテリー状態

Home Assistantの現在の統合コードには、これらの測定値をセンサーとして扱う仕組みが用意されています。
ただし、水分量、内臓脂肪、血管年齢、睡眠スコア、部位別体組成など、一部のエンティティは初期状態で無効になっています。(GitHub)

統合後に項目が見つからない場合は、次の画面で無効なエンティティも表示して確認します。

設定
→ デバイスとサービス
→ Withings
→ エンティティ
→ 無効なエンティティを表示

すべてのセンサーが最初から表示されるとは限らない

Withings統合では、その人のアカウントに存在するデータに応じてエンティティが作成されます。

公式説明では、体重などの測定センサーは、基本的に直近14日以内に対応データが登録されている場合に利用できます。

睡眠センサーは直近1日以内、活動やワークアウト関連は直近14日以内のデータが確認できた場合に作成されます。(Home Assistant)

つまり、体重計を長期間使っていない場合、Withings統合を設定しても体重センサーがすぐに表示されない可能性があります。

その場合は、体重計を再設定して一度測定し、Withingsアプリに最新データが表示されることを確認する必要があります。


WBS-01から得られる情報

私が以前使用していたWBS-01は、初期世代のWi-Fi対応体重計です。

Withings公式サポートによると、WBS-01の本体画面には次の3種類が表示されます。

  • 体重
  • BMI
  • 脂肪量

そのほか、体重のかかり方を修正する矢印や、利用者を選択する画面などが表示されることもあります。(Withingsサポート)

WBS-01は生体電気インピーダンス法を利用し、微弱な電流から体内水分や除脂肪量を推定して、体脂肪に関する値を算出します。(Withingsサポート)

Home Assistantへ連携した場合に中心となるのは、次の情報です。

情報WBS-01での利用
体重
体脂肪に関する値
脂肪量
BMI
筋肉量×
骨量×
水分量×
内臓脂肪×
部位別体組成×

BMIはWBS-01本体やWithings側で表示できますが、現在のHome Assistant統合にはBMI専用の測定センサーが見当たりません。

(補足)BMIはHOME Assistantで計算すればいい。

Home Assistantでは、体重と身長からテンプレートセンサーで計算する方法が考えられます。


最新世代の体組成計では情報量が大きく増える

最新世代の上位体組成計では、WBS-01よりも多くの測定が可能です。

たとえばBodyScan 2は、腕、脚、胴体、腹部などを含む6ゾーンの体組成を扱い、脂肪量、筋肉量、骨量、水分量、内臓脂肪、心血管関連の指標など、60以上のバイオマーカーや情報を扱う機種として案内されています。
地域によって販売時期や利用可能な機能は異なります。(Withings)

WBS-01との違い

情報WBS-01最新世代の上位機種
体重
体脂肪
筋肉量×
骨量×
水分量×
内臓脂肪×
部位別体組成×
心拍数×
血管年齢・脈波速度×対応機種あり
SpO₂×対応機種あり
心電図×対応機種あり

ただし、体組成計が測定できる情報と、Home Assistantへ取り込める情報は同じではありません。

たとえば、Home AssistantのWithings統合は体重、筋肉量、内臓脂肪、SpO₂、脈波速度などに対応していますが、体重計が提供するAIの助言文章や、一部の高度な評価結果まで取得できるとは限りません。


Home Assistantに取り込むと何ができるか

Withingsアプリだけでも、体重や体組成のグラフは確認できます。

それでもHome Assistantへ取り込む価値は、健康データを家の情報と組み合わせられる点にあります。

体重や体脂肪をダッシュボードに表示する

たとえば、次の情報を1枚のカードやグラフへまとめられます。

  • 現在の体重
  • 7日間の平均体重
  • 1か月間の変化
  • 体脂肪率
  • 目標体重との差
  • 前回の測定日時

単日の増減だけでなく、移動平均を表示すれば、短期的な水分変動などに振り回されにくくなります。

測定忘れを通知する

毎朝決まった時刻までに体重センサーが更新されなければ、スマートフォンへ通知できます。

午前9時
+
今日の体重データがない
        ↓
「今日はまだ体重を測定していません」

毎日通知するのではなく、在宅中の日だけ通知することも可能です。

睡眠センサーを家電制御に使う

Withingsの睡眠機器を使用している場合は、「ベッドにいるか」を表すバイナリセンサーも利用できます。
現在の統合コードには、在床状態を占有センサーとして扱う仕組みがあります。(GitHub)

たとえば、次の自動化が考えられます。

ベッドに入った
    ↓
寝室の照明を消す
    ↓
エアコンを睡眠用の設定に変更

ただし、この在床センサーにはWithingsからHome AssistantへのWebhookが必要です。

家の環境と組み合わせる

Home Assistantには、健康機器以外の情報も集まります。

これらと体重や活動量を組み合わせれば、メーカーアプリだけでは難しい独自分析が可能になります。

たとえば、次のような関係を確認できます。

雨の日が続いて外出時間が短くなると、翌週の平均体重に変化があるか。

就寝時刻が遅い週は、翌日の活動量も少なくなっているか。

長時間在宅した休日と、体重や体脂肪率の変化に関係があるか。

この段階では因果関係を断定せず、生活習慣を振り返るための材料として利用します。


Webhookを使う場合の条件

Withingsから新しいデータが登録されたことをHome Assistantへ通知するには、Webhookが使われます。

Webhookを利用するには、Home Assistantが次の条件を満たす必要があります。

  • インターネットからアクセスできる
  • HTTPSを使用する
  • 443番ポートを使用する
  • 公的な認証局の有効な証明書を使用する

自己署名証明書や、8443などの別ポートでは利用できません。

Home Assistant Cloudを利用している場合はCloudhookが自動的に登録されるため、外部公開用のネットワーク設定を簡略化できます。(Home Assistant)

Webhookが利用できなくても取得できるデータはありますが、「ベッドにいるか」を示す睡眠バイナリセンサーには定期取得の代替手段がなく、Webhookが必要です。


Withings統合を設定するために必要なもの

Home Assistant公式の手順では、次の準備が必要です。

  1. Withingsアカウントを用意する
  2. Withingsアプリへ機器を登録する
  3. 無料のWithings開発者アカウントを作成する
  4. Public API integrationとしてアプリを作成する
  5. Client IDとSecretを取得する
  6. Home AssistantへWithings統合を追加する
  7. Withingsアカウントへのアクセスを許可する

開発者アプリには、通常、次のリダイレクトURLを登録します。

https://my.home-assistant.io/redirect/oauth

Home Assistant側では、次の画面から追加します。

設定
→ デバイスとサービス
→ 統合を追加
→ Withings

上記「準備」は全て完了したので、あとは、WBS-01を探し出せればHOME Assistantのダッシュボードへの情報表示などは試せそうだ。
調査したところ、WBS-01では力不足であるが、上位機種から、さまざまな情報が得られるので、それらの情報を組み合わせて、HOME AssistantとAI/MCPを使えば、メーカーアプリだけでは難しい独自分析が可能というのは興味深い。体内の水分量を熱中症対策に利用できるかどうかや、食事療法で骨量や筋肉量が本当に変化するのかを実験してみるのもよい。また、HOME Asistantで管理している他のセンサーの情報と組み合わせれば、より柔軟でパーソナルな実験ができそうだ。


利用時に注意したい点

クラウド連携である

Withingsクラウドやインターネットへ接続できない場合、データを更新できません。

ローカル環境だけで完結させたい場合には、Bluetoothで直接取得できる別メーカーの体重計も比較対象になります。

古いデータだけではセンサーが表示されない

体重計を長期間使っていない場合、統合直後に体重エンティティが作成されない可能性があります。

最近の測定データをWithingsクラウドへ登録してから確認する必要があります。

すべての測定項目が取得できるわけではない

最新の体組成計が60項目以上を扱っていても、そのすべてにHome Assistantの対応エンティティがあるわけではありません。

また、Withingsアプリ内のAIアドバイスや評価文章は、Home Assistantへそのまま取り込めないと考えた方がよいでしょう。

健康データの扱いに注意する

体重や血圧、睡眠などは個人的な情報です。

Home Assistantを外部公開している場合は、アクセストークン、ユーザー権限、バックアップ、ダッシュボードの公開範囲などを確認しておく必要があります。


まとめ

Home Assistantに表示されたWithingsの案内は、体重計本体が新しく登録されたことを意味するものではありませんでした。

Home Assistantがネットワーク上のWithings機器候補を認識し、Withingsクラウド統合の設定を提案した可能性があります。

Withings統合を利用すると、所有している機器に応じて次の情報をHome Assistantへ取り込めます。

  • 体重・体脂肪
  • 筋肉量・骨量・水分量
  • 内臓脂肪・部位別体組成
  • 心拍数・血圧・SpO₂
  • 歩数・消費カロリー
  • 睡眠・在床状態
  • 運動記録・目標値

古いWBS-01では測定項目は限られますが、体重の推移を記録し、睡眠、天気、在宅時間などと組み合わせる用途には利用できそうです。

Home Assistantに健康データを集める最大の利点は、数値を表示することだけではありません。

家の環境、日々の予定、活動状況などを組み合わせることで、メーカーアプリにはない自分専用の生活習慣分析へ発展させられます。

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